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2014年4月

2014年4月28日 (月)

最近読んだ本

 
『失われた時を求めて』第五巻(プルースト)
ようやく第五巻までたどり着いた。
読んでいるのは岩波文庫版。吉川一義氏の新訳は読みやすいし、写真などの資料も豊富で面白い。
この長大なる小説は、恋愛や芸術に関するエッセイの様でもある。
改行が少なく描写は細かい。時に冗長に感じるときもあるが、人間の心理の分析は的確で、時代を超えて普遍的。
妙に共感してしまう事も多く、さすが古典である。
 
 
『方丈記』(鴨長明)
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず……」という書き出しはあまりにも有名で何度も見聞きしたが、本文を最後まで読んだ事がなかったので、読んでみた。
『方丈』というものが、四畳半くらいの正方形の庵であり、所々に移り住むために牛車二台で運べる折りたたみ式の家を作った事から、この手記が始まっているのを初めて知る。
勉強不足でした。
 
 
『方丈記私記』(堀田善衛)
東京大空襲を経験した作者が『方丈記』に重ね合わせて、当時の日本の社会と自分の心情を語る手記。
『方丈記』の新しいとらえ方を教えてくれる。
宮崎駿は堀田氏の愛読者で、この『方丈記私記』を映画化したいと言っていた事がある。
こんなもんどうやって映画にするんだと思うが、零戦の設計技師の話をあれだけ見事にファンタジー映画にした彼であれば、可能なのかもしれない。
と思ったら、『ハウルの動く城』はかなり『方丈記』の影響を受けているそうだ。
確かに「動く城」から度々出て行っては、世の中や戦乱を見聞きするハウルは、鴨長明の行動と似ている。
しかも、「動く城」は物語の後半、解体し方丈(四畳半)となる。
そう考えて見直したら『ハウルの動く城』のとらえかたは、まるで違って来た。
 
 
『スタイルズ荘の怪事件』(アガサ・クリスティ)
ミステリーの企画を考える必要があり、頭を「ミステリー脳」にするために読んだ本の中の一冊。
クリスティは有名どころは何作か読んでいたが、このポアロ初登場編を読むのは初めてだ。
ミステリだろうがなんだろうが、やはり面白いのは人物。
ポワロの人物描写はやはり面白い。
ワトソンの役割のヘイスティングスもいい。
魅力的なキャラクターを生み出すのがフィクションを成功させる鍵だと、改めて思う。
続けて『ゴルフ場殺人事件』も読む。これも面白かった。
 
 
 
『監督と俳優のコミュニケーション術・なぜあの俳優は言う事を聞いてくれないのか』(ジョン・バダム&グレイグ・モデーノ)
「サタデイナイト・フィーバー」などの監督、ジョン・バダムが書いた業界ハウツー本。
同業者としては身につまされること多し。
ジョン・トラボルタが撮影中にへそを曲げトレーラーから出て来なくなった話は、似たような経験をした監督達なら大いに共感し、苦笑することだろう。
他にも「あるある」話が満載。
映画監督、もしくはそうなりたい人は絶対に楽しめる逸品。
(俳優さんが読んでもいろいろ楽しいです)
 
 
 
他にも読んだ本、読みかけの本はあるが、今日はこんなところで……。
 
 

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