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2012年7月21日 (土)

時代を変えるのか? 自分を変えるのか?

少し前に書いた脚本の中で、
「人は時代を変える事は出来ない。変えられるのは自分の生き方だけだ」
というセリフを書いたら、ある俳優から
「でも、坂本竜馬の様な人達は時代を変えたし、そういう人をヒーローって言うじゃないのか」
と言われた。

私見を述べさせていただければ、坂本竜馬は時代を変えたのではない。彼もやはり自分の生き方を変えたのだ。

坂本竜馬は土佐の郷士として生まれた。郷士は下級武士で、土佐藩では何かと抑制されていた存在である。
彼は長じて江戸に渡り、千葉周作の道場に入る。剣術に長けていたので、師匠にも見込まれ、その娘と恋仲になる。
竜馬が自分の生き方にあまり疑問を持たない人物であったら、そのまま彼は土佐の郷士として、剣術師範でもしながら一生を全うしたかも知れない。
それも悪くない人生だ。事実、竜馬の周辺の人たちは殆どが、そんな人生を歩んでいる。そして、明治維新を天変地異と同じように、大事件ではあるが、当事者ではなく傍観者として受け入れたであろう。

しかし彼は自分の生き方を変えた。

彼は脱藩し、時代の変動の中心に自分の身を置こうとする。その結果として時代を動かす大きな局面に、当事者として参加することになるのだ。

 

 

さて、今の日本は色々と難しい時代である。
経済成長は停まり、誰もが何を目標に生きていけばいいのか迷っている。それはショウビジネスの世界も同様である。

2003年に俳優の古尾谷雅人さんが自殺した時、
「今、役者は食っていけない。俺はバラエティとかで生き延びたが、あいつは不器用でそれが出来なかった」と言って号泣したのは、当時、ワイドショーでコメンテイターをやっていた地井武夫さんだ。
その地井さんも先日、お亡くなりになった。しかし、彼は晩年まで役者としてもタレントとしてもいい仕事を残した。それは勿論、役者としての実力だと思うが。もっとも大事なのは、新しいことに挑戦する勇気だと思う。

地井さんはバラエティなどに挑戦することによって自分のイメージを変え、同時に新しい自分の可能性を引き出し、そして新しい役を引き寄せた。

俳優に限らず誰もがある程度キャリアを積むと、「自分らしさ」に縛られてしまう。これは実にやっかいな問題だ。なぜなら人は、「自分らしさ」を築く為に努力しているからだ。

勿論、それが上手く行っている間はそれでいい。しかし、それが機能しなくなった時には、新しいことにチャレンジしなくてはいけない。

「自分の知らない自分の可能性というのは、まだ眠っている」

そう考えるのは、決して悪い事ではない。しかし、それを引き出す為に新しいことにチャレンジするのは、とても勇気がいる。そして多くの人はチャレンジせずに、「自分らしさ」の壁の中に閉じこもっている。
 

「チャンスが足りない」と人は言うが、足りないのは「自分を変える勇気」なんだと私は思う。

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